2010年7月12日月曜日

松丸本舗に行ってきた



今日、仕事で使うノートパッドを大手町の丸善に買いに行った。
丸善 丸の内オアゾ店では、文房具は4階で取り扱っている。エレベーターで4回まで上がってノートパッドとシャープペンシルの芯を買い、向かいの万年筆売り場を冷やかして帰ろうとしたら、出口前で「松丸本舗」なる催し物をやっていた。

普通、本屋というのは本が1mmのずれもなく整然と(というのは少々オーバーだけど)本棚に並べられているようなものを想像するだろう。しかし、松丸本舗の本棚はめちゃくちゃだ。前後2列に本が並べられていたり、平積みの棚でもないのに本を横に積んでいたりする。丸で誰かの家の書棚を見ているような気分になる。

この松丸本舗、編集なんちゃらとかで有名な松岡正剛氏が企画したもので、昨年の10月からオープンしていたらしい。松岡正剛氏は先日情熱大陸でも特集されていたので、それをきっかけに知った人も少なくないだろう。

今日は家を出る時間も遅かったからあまり余裕をもって見ることはできなかったが、久しぶりに何か「出会い」を感じさせるような書棚だった。『国史大系』やらの誰が買うんだ?と思わせるような本もあった(飾りで売るつもりはないんだろう)し、あまり趣味に合うような本はなかったけれど、書棚の間を縫って歩いている間、ぼくは言いしれぬおもしろさににやにやしていた。ああ、写真を撮ってくればよかった!

誰かの本棚を見るとき、その人がどんなことに興味があってどんなことを考えているか透けて見えるような気がしないだろうか。好きな作家とか、ミステリやノンフィクションといったジャンルとか、あるいはお気に入りの漫画とか。音楽好きの人なら、友だちのCDラックを見て「へえ~」と思ったこともあるだろう。松丸本舗はなんというか、そうした“人の息吹”が感じ取られた。

もちろん、それは計算尽くでやっているんだろうし、そうしたいい意味でのあざとさも見えるんだけど、本好きの人なら一度は行ってみて損はないんじゃないかと思う。「本という媒体を使って、まだこんなおもしろい仕掛けができるんだ」――ぼくもちょっと刺激を受けました。

行く前に雰囲気だけでもという方は、公式サイトがあるのでご覧になってはいかがでしょう。
いやあ、でも写真ではなかなかあの空間の雰囲気を伝えるのは難しい。
本好きの方はやっぱり、ぜひともお伺いしてほしいものです。

関係ないけど、ぼくが編集した本がまたもや近日発売されます。
今度はiPhoneに関する本です。
松丸本舗の帰りにでも手にとっていただけると幸いです。



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